中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等に対して、IoTやロボット技術などの汎用製品の導入を支援するものです。
そこで今回はロボットアームが省力化投資補助金の対象となるかを解説していきます。

中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。

正式には「中小企業省力化投資補助事業」と称され、経済産業省が関連情報を提供しています。
（中小企業省力化投資補助金金のホームページ）

公募要領が公開されているため、詳しい内容は公募要領を確認しておくことをおすすめします。
中小企業省力化投資補助金の簡単な概要は下記の通り。

（経済産業省　「経済産業省関係令和5年度補正予算の概要」　）

カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。

従業員数	補助率	補助上限額（通常）	補助上限額（大幅な賃上げを行う場合）
5人以下	1/2	200万円	300万円以下
6～20人以下	1/2	500万円	750万円以下
21人以上	1/2	1,000万円	1,500万円以下

カタログに掲載される機器は現在公募中であり、これから機器が明らかになる見込みです。

そこで今回は中小企業省力化投資補助金の対象となる可能性があるロボットアームについて解説していきます。

ロボットアームは中小企業省力化投資補助金の補助対象経費になる可能性が高い

ロボットアームは中小企業省力化投資補助金の補助対象となる可能性が高いです。
ロボットアームが中小企業省力化投資補助金の各要件に適合しているためです。
また、分類が似ているロボットアームが対象となっていることから、今後ロボットアームが補助対象となる可能性が高いと言えるでしょう。
定義や業種、対象業務領域などについては下記の通り。

定義

機械的な構造を有する自動化されたデバイスであり、主に工業用途に使用されます。
これは、多関節のアーム部分と終端エフェクタ（工具やグリッパーなどの末端装置）から構成され、人間の腕の動きを模倣してさまざまな作業を自動的に実行するように設計されています

対象業種

製造業

対象業務領域

組み立て業、検査業務

ロボットアームが活用できる省力化の具体例

ロボットアームが活用できる省力化の具体例には、以下のような場面があります。

1. 自動車産業における組み立て作業

自動車製造では、ロボットアームを活用して車体の組み立てや部品の取り付けを自動化することが一般的です。これには、ドアの取り付け、エンジンの組み立て、ボディパネルの溶接などが含まれます。ロボットアームはこれらの作業を高速かつ正確に実行できるため、生産効率の大幅な向上と製品の品質安定に寄与します。また、人間の作業者が危険な環境や重労働から解放されるため、作業の安全性が向上します。

2. 電子機器製造における精密部品の取り扱い

電子機器の製造プロセスにおいて、ロボットアームは非常に小さくデリケートな部品の取り扱いに利用されます。これには、チップのピックアンドプレース、回路基板への部品の実装、細かいはんだ付け作業などが含まれます。ロボットアームは高い精度と一貫性を持ってこれらの作業を行うため、生産の効率化だけでなく、廃棄率の低減や全体的な製品品質の向上にも寄与します。

3. 食品業界でのパッケージングと品質管理

食品産業においてロボットアームは、食品のパッケージング、ソーティング、品質検査などの工程で広く使用されています。ロボットアームを使用することで、食品を迅速かつ衛生的に処理することが可能になります。たとえば、異なる種類の食品を正確に選別し、パッケージに封入する作業や、不良品を自動的に取り除くことができます。これにより、手作業による誤差を減少させ、製品の一貫性と消費者への信頼性を高めます。

中小企業省力化投資補助金を活用し、これらの先進的な技術を取り入れることは、事業者にとっても大きなチャンスとなるでしょう。

ロボットアームの価格帯は？

ロボットアームの価格帯は、その機能性、サイズ、及び提供するサービスの範囲によって大きく異なります。一般的に、以下のような価格帯が見られます。

基本型ロボットアーム

• 価格範囲: 数十万円から数百万円
• 特徴: 基本型のロボットアームは、シンプルな動作を自動化することに特化しており、主にリピーティブなタスクや低複雑性の作業に使用されます。これには、製品のピッキング、配置、軽量部品の組み立てなどが含まれます。
• 適用例: 小規模製造業や研究開発ラボ、教育目的での使用など、限定的な作業環境での利用に最適です。

中級型ロボットアーム

• 価格範囲: 数百万円から数千万円
• 特徴: 中級型のロボットアームは、複数のセンサーとプログラミングの複雑さが増加することで、より多様な作業を実行できます。これには、可変タスクの自動化、より重い負荷の扱い、精密な組み立て作業が含まれます。また、複数のロボットアームが協調して作業するシナリオも可能です。
• 適用例: 自動車産業の組み立てライン、電子機器の製造、食品加工の自動化など、中規模から大規模な生産設備での利用に適しています。

高性能型ロボットアーム

• 価格範囲: 数千万円以上
• 特徴: 高性能型のロボットアームは、最先端のAI技術と高度なセンサー技術を搭載し、非常に複雑な作業やデータ駆動型の意思決定を可能にします。これらのロボットアームは、極めて高い精度と速度で作業を行い、連続運用が要求される生産プロセスに最適です。
• 適用例: 航空宇宙産業での精密部品製造、医薬品製造での無菌操作、大規模な物流センターでの複雑なソーティングや梱包作業など、高い技術力を要する産業での活用が見込まれます。

弊社のサポートについて

弊社はカタログに登録したい事業者・代理店様および中小企業省力化投資補助金を活用して機器・製品を導入したい中小企業様どちらにもサポートを提供しております。

カタログに自社製品を登録されたい事業者様・代理店様へ

中小企業省力化投資補助金のカタログに、自社の機器や製品を登録、掲載されたい事業者様や販売代理店様はお気軽にお問い合わせください。弊社で本制度の説明から、どのような機器や製品が対象となるのかのアドバイスも含め、親身にサポートをさせていただきます。もちろん、貴社の事業者登録（販売事業者登録、製造事業者登録）のほか、製品登録もサポートいたします。

補助金を利用して機器・製品を購入されたい中小企業者様へ

本補助金を活用して機器や製品（省力化製品）を購入されたい中小企業者様、個人事業主様について、補助金の申請サポートやアドバイス、採択後の交付申請、事業実績報告（事業実施効果報告）の提出等、補助金が入金されるまでワンストップでサポートを行わせていただきます。

弊社では事業再構築補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。

まとめ

今回はロボットアームが中小企業省力化投資補助金の対象となるかについて解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。

• 対象となる製品: ロボットアームは中小企業省力化投資補助金の対象製品として認定される可能性が高い
• 適用される業種: 主に製造業が対象
• 補助の内容: 補助金は、従業員数に応じて異なり、補助率は1/2で、補助上限額は5人以下の企業で200万円から、21人以上の企業では1,000万円までとなっています。賃上げを行う場合は、さらに補助額が増額
• 活用事例:食品製造業や電子機器製造、自動車部品製造など多岐にわたる活用が期待される
• 弊社では、補助金の申請から実績報告書の提出まで、中小企業様が補助金を活用してロボットアームなどの機器や製品を導入する過程を全面的にサポートしていきます。

・省力化投資補助金 申請代行サポート（CPA）では、製造事業者様向けに「製品登録・事業者登録」のサポートだけを実施しております。
・応募申請をご検討されている中小企業様（補助事業者様）の交付申請のサポートも行っております。
・中小企業省力化投資補助金のご相談を随時承っております。カタログ登録・製品登録はどのように行うのかなど、まずはお気軽にご相談ください。

このほか、弊社では事業再構築補助金・大規模成長投資補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽に無料相談にお申込みください。

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